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公演
13番地のパブロ・ピカソ
観てきた!クチコミ一覧
クチコミとコメント
公演情報
新宿公社「
13番地のパブロ・ピカソ
」の観てきた!クチコミとコメント
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byassist(843)
満足度
★★★★
鑑賞日
2018/05/10 (木)
10日ソワレ(2時間)を拝見。
ネタバレBOX
パリでの「バラ色の時代」、南仏での晩年、と第二次世界大戦を挟んだ2つの時代における、天衣無縫な「パブロ・ピカソ」という巨大な怪物に振り回される(ピカソ自身をも含めた)人々を描いた群像劇。
新宿公社さんの前公演、硬派な『ざらば』から一転、肩のリキミが取れたような演出や人物描写による親しみやすいテイストの本作品には、共感を持たれる観客も多かっただろうなと。
個人的には、それまで明るく・強気一辺倒で・あるいは気丈に振舞っていた登場人物達がふと見せる、人間的な弱さに惹かれた。
ピカソ(演・青野竜平さん)や1907年のヒト達もだが、戦争の傷跡が随所に垣間見える1952年の人々には、より一層の共感を抱くことに。とりわけ、夫不在の画廊を守っていたサラ(演・石田迪子さん)が、戦後7年目に夫の戦死通知を受け取った場面では、不意に涙腺に来てしまい…(汗)。
あと、アルルカン(演・工藤彩加さん)。着想もだが、狂言回し的に過度に露出させずに、要所要所で登場させた脚本の巧みさには感心させられた。
役者陣。
多少の強弱はあれど、どの登場人物も割と均等に描かれていた本作において、それでもやはり凡人のワタシがイチバン心惹かれたのは、アラン&マリーの若夫婦役を演じられた、吉澤尚吾さんと青木沙織さんかなぁ。
あと、素人目だが、本作のように、役者陣に目立った穴のない・脇役に至るまでしっかりとした演技をされる方達で固められた役者陣には、ハラハラせずに安心して観ていられるな、と雑感。
最後に、その好演だった役者さん達を配役と共に記しておく。
パブロ・ピカソ…青野竜平さん(☜熱量のある演技!)
【1907年】
ジョルジュ・ブラック(ピカソと同時代のフランスの画家)…谷恭輔さん
アンドレ・ドラン(フランスの画家。後にナチスの協力者とみなされ、戦後、不遇な晩年を送る)…松浦康太さん
マックス・ジャコブ(フランスの詩人。ユダヤ人故に後にナチスの収容所に遅れられ、そこで死去)…久井正樹さん
フェルナンド・オリヴィエ(「バラ色の時代」におけるピカソの恋人)…蓮見のりこさん
アリス・ジェリ(アンドレ・ドランの恋人)…土佐まりなさん
ベルト・ヴィイユ(無名時代のピカソを支えた画商)…松永直子さん
ダニエル・アンリ・カーンワイラー(当代随一の画商)…尾𥔎宇内さん
アルルカン(ピカソの作品のモチーフとなった、16世紀代の仮面劇における道化役。本作品においては、ピカソの内面を象徴する「分身」)…工藤彩加さん
【1952年】
アラン・デュポン(戦争でドイツ兵に撃たれて利き腕が使えなくなった元・画家。今は画商)…吉澤尚吾さん
マリー・ルペーズ(アランの妻。おおらかな性格)…青木沙織さん
ピーター・ルーフォン(アランの戦友。山っ気たっぷりな画商)…浦川拓海さん
フレデリック・カウフマン(ユダヤ系ドイツ人の生真面目な画商)…山本周平さん
サラ・ベルモンド(不在の夫に代わって画商を切り盛りする女性。アランとは戦前からの知り合い)…石田迪子(いしだ・みちこ)さん
ジャクリーヌ・ロック(ピカソの最後の妻)…もなみのりこさん
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2018/05/11 07:56
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