満足度★★★★
本公演は初めての劇団。以前15MMで短編を拝見し、尚且つ今回小角まやさんのご出演ということで観劇。以前みたイメージが波長が良い劇団だなというイメージだった。「すき」「きらい」でいうと「すき」な作品だった。
軽い「あ~、わかる、わかる、私もそうなのよ」といった共感を促す感じよりも、観ている側にじわじわと「この気持ち、自分も持ったことがあるな」と浸透してくる。と、書くと「重い」と感じる方もいるかもしれないが、私は2時間ある意味「楽しかった」という感覚を持った。語弊があるかもしれないが、「物語」は「物語」である。人間の卑しい部分や、弱い部分、滑稽な部分、他が見えなくなるくらい人を好きになる部分、嫉妬、諦め、憧れ、独占欲、それらが「物語」としてきちんと伝わってくると、楽しいのだ。そう、「観る側」は楽しいのだ。
だって、当事者の苦しみを客観的、傍観してるから。あの2時間の「物語」が強ければ強いほど、没入できて、まるで、あの湖に自分も落ちてしまった様な感覚にさえ、なる。