満足度★★★
鑑賞日2018/04/11 (水)
実在の人物室原知幸さんの下筌ダム建設計画の反対運動を、描いた舞台です。約13年に渡って、反対運動に資材を投じ、砦まで作り、最後の最後まで闘った人物です。
村井邦夫さん演じる室原知幸は、信念を持ち、知的で、人をひきつける魅力的な人物でした。
その彼を支えた奥さんを藤田弓子さんが演じました。
彼を信じ、献身的につくしました。
彼亡き後にはダム建設が始まり、家を立ち退かなければならなくなる寂しさは計り知れないものがありました。
原口健太郎さん、浅井伸治さん、滝沢花野さんの三人が、八面六臂の大活躍で、室原陣営の人たちやそれに反対する人たちを演じました。彼らの後ろに大勢の人たちがいる・・・それがよく伝わってきました。
ダムを作らないと川が氾濫し、多くの被害が出る。
だけどそのためには多くの人たちが、今迄培ってきた生活の場を奪われてしまう。
どちらも辛い立場です。
決定を下さなければいけない役所も辛いかもしれません。
今の便利な世の中には、先人の辛い選択が色々あったと思います。それを踏まえて少しでもいい世の中にしていかなければ、申し訳ないなと思いました。
素晴らしい舞台を、ありがとうございました