おかえりのないまち。色のない 公演情報 キ上の空論「おかえりのないまち。色のない」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2018/03/11 (日) 14:00

    座席F列15番

    「どう繋がってゆくの?」な複数の場を積み重ねてゆくスタイルはキ上の得意技だが、本作は従来よりコミカルなタッチで進んで行き、終盤でコペルニクス的転回(それは好きなパターンの1つ)があるのが特色。

    そして大半の部分が例えば三角関係的ではあるが修羅場には至らず比較的平和に解決したりとソフトタッチで、各人物が生き生きと描かれ演者も生き生きとした演技をしているだけに終盤で明かされる事の真相がより酷に感じるシカケ。
    実は冒頭、短い導入部の「不穏なナニカ」が提示されるが、本編の軽妙さにいつしか記憶の底に沈んでしまう(時々差し挟まれるS.E.で細々と持続するとはいえ)のも巧妙。

    一見、前作「青の凶器、青の暴力、手と手。この先、」と似ているようではあるが、あちらは起きたことに対する追悼、こちらはこれから起こるかもしれないことへの警鐘という違いがあるように思う。
    タイトルも含め伏線が巧妙にはりめぐらされているは中島作品の醍醐味と言えよう。

    ネタバレBOX

    ミサイルかと思ったら隕石って「君の名は。」かい!(笑)(劇中のニュース音声ではそう言っているが本当はミサイルで、S.E.にもJ-アラート(?)の音が紛れているとのこと)
    「私を幽霊と思っているんでしょう?」は観客に対しても発せられている台詞であり、その場面にかすかながらずっと聞こえているパルス音がある時点で長音になる、というのも上手い。
    そう言えばラストのモノローグはキ上には珍しく野田っぽいかも?

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    2018/03/27 23:32

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