罠 公演情報 俳優座劇場「」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    俳優座劇場プロデュースでは最初に観た「12人の怒れる‥」が素朴に良かったので、名作レパには期待してしまう所がある。
    「罠」は作品じたい初見、脚本の良さの上に、舞台化の成果が審査されるというどうも演目らしい。観てみると、やはりネタバレに慎重なコメントは正しい感覚だと納得し、果たしてどう感想を書くかと考える。
    しっかり作られた舞台だった。最後に全てが客の前に示されるので、これからご覧になる方は安心して最後まで見よ‥というのも妙であるが、その事から逆に考えると、この演目の課題は最後で矛盾を来さない程度に、何かを特定しない限度で、ある事態が進行しているようだと、(皆目霧の中ではなく)ある想定を可能にするように、演じられ作られていなければならない。「良い演目」とは言え、これは中々難しい。ヘタにやれば最後にやっと納得したがそれまでは三文芝居としか‥‥そんな感想をもらう代物になりかねない。
    加藤忍演じる役も最初こそ収まり悪くみえたが、次第にらしく見える。皆がそれぞれ謎を湛え、今確信に満ちた動線を見せたのに謎が深まるという不思議。
    コメディタッチではあるが、人物が覚える恐怖心に共振することもあり、そうした部分が舞台を見応えあるものにし、終演後もその感触は快楽として刻まれている。

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    2018/03/16 01:23

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