若手演出家コンクール2017 最終審査 公演情報 一般社団法人 日本演出者協会「若手演出家コンクール2017 最終審査」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

     今回の審査員の一人によると緻密な作品も作るらしいが自分は、この劇団では全*とか、アナーキーで様々な概念をブッ飛ばす作風の作品しか拝見したことが無かったので、今作もイメージ通りといえばイメージ通りであった。

    ネタバレBOX

    予想通りのシーンも出て来たし。
     面白く感じたのは、作・演の松森モヘー氏が狙いの一つにしているのが、現実に起きているもの・ことをそのまま舞台に上げようとしていることである。それは日常的に見慣れていて、何の変哲も無いと普段我々が思い込んでいるもの・ことが、じっくり観察してみると新たな側面を見せたり独自性を持っていたりすることを発見しようとする試みであるということができよう。
    描かれているのは、在る家族の在り様だが、その内実は、DVあり、不倫あり、幻視あり、自殺あり、失踪あり等々ぐちゃぐちゃである。おまけに末娘が付き合っている彼氏は妻子持ちで不倫なのだが、その彼の子を身籠って出産する話迄出てくる始末。つまり家族とは言っても、現在、日本中にごろごろある崩壊家庭が描かれているのであり、そのような家族が生活するわが日本の現実として、家族を取り囲む状況そのものが現在増々非人間的傾向の進行度合いを強めていること、即ち民衆の命の値が日々どんどん軽くなっているという事実認識にも表れていよう。このように誰が見ても明らかだが、日本人は滅多に口に出さないことを言ってのけている点が面白い。但し、壊すのであれば、最初はもっとかっちりした世界観を持った家族が壊れてゆく方が説得力を持つだろう。どうしようもない家族がその結果としてどうしようもないのでは変わり映えがしない。
    注:*は裸

    1

    2018/03/12 00:32

    0

    0

  •  独りよがりにならなければ面白い作品が作れるようになると思う。
                              ハンダラ

    2018/03/12 01:31

このページのQRコードです。

拡大