満足度★★★★★
鑑賞日2018/02/16 (金) 18:30
座席1階1列5番
仏は人間を救えるのか。
凄い芝居を観たな。スケール感ももちろんだけれど、人間の内面にある仏性とは何かについて、ダーマという修行僧を通して突き詰めていく物語は、さながら怒涛の心象風景。
フライヤーでは、二反田雅澄賛のコメントが数多く掲載されていましたけれど、何とも言わんおや。前半の豪快で粗野な、それでいて人の好いダーマが、中盤を通じて師の教えを振り返りながら、自身の仏性に目覚めていく姿は美しい。サシャシカとダーマとの問答は、この舞台最大の見せ場だけれど、どんな言葉が発せられるのか、時間が止まったような緊張感を発していた。
最前列上手通路側、おそらくだけれど上手の通路の方が役者さんの通行量が多かった。
とにかく、戦闘シーンで通路と舞台を駆け上がり、駈け下りる時の迫力はヒェーてな感じ。皆、槍や剣を振り回して(といっても、観客に当たらないようにちゃんと加減しているのだろうけれど)声を張り上げて走るので、ワッ、ワッ、ワッとなってしまう。
結構、舞台下に隠れたりするシーンもあり、足元にダーマが這いつくばっていたりと、臨場感が凄い席でした。そういう芝居中もセリフを喋っているのだけれど、多くの人には見れない、聞こえないのだろうな、この経験ができたのは14名だけだったとはちょっと至福。