満足度★★★
鑑賞日2018/02/11 (日) 19:00
やはり、年代を問う舞台ですね。
50歳代半ばの私などは、どれも楽曲が流れるたびにもう目頭を押さえてしまう。大変失礼だと思いながらも、そこにマーニがいて、ヘップバーンがいて、ユル・ブリンナーがいてと想像するだけで、演技の可不可やちょっとした不出来など気にならないくらいに楽しく美しい舞台でした。
ただ、この年代をというという点、役者さんにとっても大きかったのではないでしょうか。
というのも、女優陣全員が役にはまり切って、全力疾走感半端ないのに(まさに、私は女優よ!と全身で、他の役者さんたちと渡り合っている)、若手男優陣がダメダメ。だって、こなし感一杯で、まあやっています、というくらいに乗りが悪い。演技に本腰が入っていないというか、やらされ感まで漂っている。
妹尾さん他のベテラン男優陣が、この時代のハリウッドに対するリスペクトが体とセリフで一杯いっぱいに溢れているから、一層、もっさりとした印象が強調されている。嫌ならやめれば、とまで言ってしまおう。
私は舞台としては、1人の人物を描くうえで、エピソードを中心に時間軸を交差させながら進めるというやり方は王道だし(といっても、他の方法は想像もできないのだけれど)、よくまとまっていると思う。だから、周辺の部分が粗い(拙い)と、それだけで興が削がれるのだよなあ。
でも、この時代のミュージカルが好きな方には、やはりお勧め。