ヒッキー・ソトニデテミターノ 公演情報 ハイバイ「ヒッキー・ソトニデテミターノ」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    115分。

    ネタバレBOX

    カンクーントルネードで引きこもりからプロレス見たさに外に出られた富美男(岩井秀人)が勤める引きこもり支援NPOが舞台。20歳くらいの内弁慶な引きこもりの太郎(田村健太郎)や40超の引きこもりの和夫(松井周)らを説得しNPOの宿舎に住まわせる富美男や先輩の黒木(チャンリーメイ)。色々ありながらも就職を決める太郎と和夫だったが、和夫は初出勤のその日自殺してしまう…。

    カンクーントルネードは未見。古舘寛治が体調不良で松井周が台本片手に代役してた。

    合間合間にカンクーントルネードのシーンを挟んで進行するスタイル。それだけでカンクーントルネードも面白そうだなと感じた。
    太郎の母のいかにも引きこもりの母っぽさが気に入った。太郎は人をイラっとさせるのが上手い。
    チャンリーメイの中国語語りからの送別会あいさつは超自然で上手い。過去シーンの際の表情もよい。

    和夫死亡後の父(猪股俊明)の「最期に人生的になった」がズンときた。和夫の笑顔の裏の表情を想うとちょい怖い。聞かれるかどうかも不明な道案内を完璧にしないとという強迫観念のあった和夫だからこそ、仕事への想いが強すぎた死なんだろうなとシンプルに受け取ったけど、富美男の姿をみていい加減でいいんだと思った時の感覚が、結構大事なんじゃないかなと、生きるためには。父は悲しむような演技はなかったけど、逆に響くものがあった。

    ラスト、引きこもり現場で話す黒木の後ろから、ちょっと外しますと言って退席する富美男で幕となるが、その場から退く姿勢が現代人的な生き方でもいいんじゃないかと思えてきた。まあ、実際退いて好転するのかどうかは、やってみないとわかんないから、なんか頑張ろうってなんちゃうんだけど。

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    2018/02/10 13:03

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