満足度★★★
「隣人に話しかけられる」行動力の前に、理屈は無力
コミュニケーションの困難とは、隣人に話しかける勇気に由来するものではなく、
「出会い」よりは、その後の「持続」にこそ、対話の深みは表れるような気がします。
ナンパに代表される、「出会い」のコミュニケーションはスキルに還元できますが、
その後のグダグダな会話における、言葉じりの重みは再現性が低く、表現しづらいもの。
ポツドールは、エロや暴力の要素を抜きにして、単なる会話劇としても秀逸ですが、
「何気ない一言」に込められた思いの濃さを、拾い上げる才能に感心します。
でも、何だかんだ言ったところで、「隣人に話しかけられる」行動力の前に、理屈は無力です。
要は、当初の期待とは違っていても、個別のシチュエーション劇として、楽しんでました。