満足度★★★
ターゲットが子供なので展開はド直球だが、怪談のコンセプトに古道具への興味、両親との関係性、祖母の情愛を窺わせる要素が詰め込まれて盛り沢山。結果、怖いモノという雰囲気は薄まりましたが、その分とても楽しい仕上がりに。
そんな中、序盤の1ピースに過ぎませんでしたが、「死に対する子供の曖昧な理解」なんかはリアリティを感じて、私には印象的でした。
お話以外も…緻密な舞台美術、怪談に合わせた派手な小道具効果、そしてメリハリがあってこなれた役者の演技…と満足感が高い。更に、前列に居並ぶ子供達のリアクションまで含めて楽しかった。観客からツッコミが入るのって、こういう芝居ならではだよなぁ。
演技で一番好きだったのは、2歳しか違わない微妙な力関係を背景とした兄妹2人の会話と表情でした。