白蟻の巣 公演情報 新国立劇場「白蟻の巣」の観てきた!クチコミとコメント

  • 舞台は戦後のブラジル・サンパウロ。コーヒー農園を経営する中年夫婦とその使用人夫婦を軸に物語は展開する。じめじめした熱帯雨林の湿度のように(行ったことないけど)、女主人・妙子の退屈と倦怠にまみれたじっとりとした情念に、ほかの登場人物たちそれぞれの情念が交差し重なり合い、徐々に緊張が増していく。中盤から物語は展開していく。2組夫婦のW不倫の描き方はエロスであった。

    再び心中を図る女主人と使用人の夫。それを知った使用人の妻・啓子が主人の刈屋を罵倒すると、刈屋は啓子にありありと感嘆しその足にすがりつき、「お前は太陽だ、ブラジルの太陽だ」と繰り返す。そこ、その言葉にぐっときましたね。戯曲で読んでクサいな〜と思ったのだが、見事に立ち上り。刈谷の告白・独白が始まり、刈谷夫婦の過去や想いが語られる前の、分水嶺のような台詞でした。

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    2017/12/30 01:32

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