満足度★★★★★
話の構造が複雑で謎めいたところもあり、途中で「?」となったところの謎が明かされた時の「!」とその切なさの振り幅が物凄い。台詞無しでこういう複雑な見せ方をするのは、かなり挑戦的なのではと感じた。
セットの組み方がちょっと変わっているので、役者さんが舞台手前ギリギリを駆け抜けたり、奥から飛び出してきたりとかなり客席に近いところで演じることが多くとても迫力があった。
雨音がまるで雨降りのテント小屋の中で芝居を観てるかのように立体的に聞こえた。雨降りで盲目の殺陣ときたら北野たけし氏の映画「座頭市」を思い出す。あの映画にもタップダンスの場面があったが、今作ではあれほどエンタメ感を出さず、二人が心を通わせるいいシーンだった。
久しぶりに坂口修一さんの殺陣を拝見できたが、若手に全く引けを取らないスピード感と迫力ある殺陣だった。後ろ回し蹴りがめちゃめちゃ格好よかった!吉田青弘さんの盲目の殺陣は独特な動きでかなり大変だったろうな。