ちゅらと修羅 公演情報 風琴工房「ちゅらと修羅」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    凄いし、苦しい。




    知らなかったことを、つけつけられた。
    いや、伝えて貰った。


    大事に、感想を書きたいと思った。


    まだ、心臓が痛く、苦しい。
    あの森や、あの海や、あの場所で生きてる、生きていた人たちの事を。


    ニュースで基地の問題をみたことはあった、戦争時の地上戦が行われたことも学校で習った。
    でも、何も知らないに等しい。


    知ろうとしないのは自分で、知る必要が無いと思ってた。


    だって、私には関係ないことだと。


    遠い場所の話だと。


    でも、この作品を観た、今。


    あの2時間10分の中に沢山の「情報」「想い」「悲しみ」「希望」「未来」。




    「事実」としての「情報」には、女の私にはとても、耳を塞ぎたくなる事柄。
    そして、「国」としての「日本」は余りにも「沖縄」にとって不誠実だ。


    「日本」はどれだけ「沖縄」に対して「ゆくし」を重ねるのか。


    セジ(沖縄の方言で霊力)が語る。
    様々なドアを開けるのは、偶然なのか、必然なのか。
    私は開ける事になったら、それを受け止めらるのか。


    分からない。


    劇中何度か涙、こぼれた。
    私が女だからなのかもしれない。


    戦時中、基地がある事によって起こった犯罪、その事が「女」に向けられた事実。
    「なぜ?沖縄ばかり・・・」という思いが沸き起こる。
    芝居の最後に、人々が叫ぶ。


    その叫びにまた、涙する。


    そして、これをみてこれを観ている私の街も、このまま、「国」の行う事に無関心なままでいると、同じようなことが怒るかもしれないと。


    遠い国の話ではない。
    同じ「日本」で起こってる「事実」なのだと。


    劇中の音楽も良かった。
    凄いホンだった。
    凄い俳優陣だった。




    「では、観たあなたは何が受け取って、出来る?」と問われると、何が出来るのだろうか。
    抗議運動が出来るのか?
    沖縄の為に・・。
    難しい。でも、心に留めておくことは出来る。
    ならば、出来る事を。


    「わたしが」出来る事をしよう。クラウドファンディング、私はこれに微力だけど参加しようと思う。




    この芝居を観た数日後。
    ウーマンラッシュアワーさんの漫才のネタが話題となる。
    ある種、エンターテインメントの世界ではタブー視されるような題材。
    内容も、至極、最も。
    例えばそれを文章や
    講演会などで大衆に伝える事も可能だ。


    ただ、「普通のやり方」では駄目なのだと、あの漫才を観て思った。
    あのやり方を選んだ訳があるのだと。
    ただ、奇をてらった訳では無い。
    あえての、あの媒体を使ったのだと思う。
    この「ちゅらと修羅」とも通じる「無恥による暴力」と
    最後、ネタの終わりに「おまえたちのことだ」と色んなターゲットに向けての言葉と取れる台詞であの漫才は終わった。
    あれが、ある種、言いたかった事だと思った。
    そう、「私、私たちの事なのだ」。
    偶然かもしれないが、芝居の後、すぐのタイミングであの漫才。

    かなり、強力だった。

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    2017/12/20 20:39

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