Overtime HIGH 公演情報 One Bill Bandit「Overtime HIGH」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/12/16 (土) 19:30

    価格1,000円

    土曜日、1日3回公演ってすごいな。着ぐるみショーか。

    少し込み入った話。思惑が途中で変わったり、ウラオモテが見えてきたりするたびに、ついていくのに苦労するので(ただしそれでも少しも面白さは損なわれない)、できれば2度みたい。再演しないかなー。

    休憩やBBSなど、1,000円という料金にまったく似合わないサービス精神が、どんどん高まっていくふしぎな劇団。
    こういうの、芝居の練習と同時に全員でどうするのか決めて共有し、覚えなきゃいけなくて、けっこうたいへんですよね。
    「ところであれどうするんだっけ」「はっ! 決めてない!」みたいな問題が本番の半日前に出てきたり…。でも「たいへんだからシンプルにしよう」なんて思わないのが演劇人のおそろしさ。そして、サービスはちゃんとやらないとつまんないからちゃんとやる! この根性が演劇人のおそろしさ。

    今回も「愛のテーマ」が最高でした。
    あと、いい話なんだけど、いい話の落とし穴に落ちないバランス感覚がこの作家さんの天才性だとわたしは思います。

    切実な問題の切実さをわかっていないわけじゃないんだけど、それにひっぱられて説教がましくなるのをすごーく上手に避けている。
    「演劇に一生懸命になるの、イヤだな。ワンビルに一生懸命になりたい」というパンフにある言葉、かっこいいです。木下さんにしか言えない言葉です。

    ネタバレBOX

    鳥みたいな人だな。いや、鳥か? 鳥なのか? と思ってたらどんどん鳥になり、ついには…というあの鳥さん、すばらしかったです。

    「後藤さん」は錦織さん史上最も名字がふつうな役、サプール(コンゴの超オシャレ平和運動家)に目をつけて研究したとはさすがだっ。

    その「錦織さんに惚れて使えない人になる、最初はまともそうだった女性」の役、今回は佐藤マリ子さんの「葉山さん」でしたね。この女優さん、発声がすばらしくて、ずっとほれぼれしながら聴いておりました。

    『巨人の星』の「ター坊」みたいな幸幸少年、なぜあんな昭和のマンガ感が出せるんだ…若いのに…木下さんもたいがいだけど演じる女優さんも何なのか…。

    そして出ずっぱりの課長さん! 客入れのときからずっと、半田課長でそこにいる…。あまりにも自然な、芝居がかってるところがみじんもない演技で…。お芝居始まってないのに芝居してる…芝居じゃないみたいな芝居を。シュールだ!
    これに気づいたときのワクワク感といったらなかったですよ。

    ああもうきりがないな、ほかの人も衣装も装置も相変わらずの凝った音響も照明もいいのに、定時(?)までに書き終えられませんでした。
    ツレは格闘技のシーンで涙が出たそうです。なんでやねん。

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    2017/12/17 18:03

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