満足度★★★★★
鑑賞日2017/10/23 (月) 19:30
価格2,500円
男優が女子中学生を演じると事前に知って奇策?と思ったが、ちゃんと意味が感じられた。「観ているうちにだんだん可愛く見えてきた」なんて表見的なものでなく、説得力が出た、みたいな。
男優が女性を演じた時にままある「次第に可愛く見えてきた」「とても女性らしかった」的なものとはほぼ無縁(爆)ながらむしろ「女子中学生という概念」のようなものがそこにあり、「芝居内容を伝える」ことに大きな効果をあげていたのではないか?
もしも女優だったら「女子中学生(高校生ならまだしも)」を20代の「女性」が演じることで「半端に近い」ことが災いし、「JCあるある」っぽさが前面に出てしまい各人物の個性・存在が薄れたのではないか?女子中学生の欠片もない(笑)男優が演じたからこそ人物や物語の本質的な部分が表に出てきたのではないか?
芝居表現において「半端にリアル」にするよりも開き直って「全然そう見えない」にした方が客にとってはむしろ「芝居らしい」感じで割り切って観ることができるのではないか?もちろんそのことによって嘘臭くて入り込めないと感じられてしまう危険性も多分にあるけれども。(私見)
舞台美術……と言うか「会場美術」も「バカじゃねーの?」級(笑)にスゴい。客席に入った時はさはど驚かなかったが、観ている途中にあることがきっかけで改めて見て驚愕。
しかし中学生、めんどくせー!(笑) また、めんどくせーヤツに近いポジションだった身としてちょっと反省……いやもう時効でイイか?(爆)
終盤でトーンが変わって以降は昔、児童文学を読んでその主人公に共感したりそこから何かを得たりした時の気持ちを思い出したりも。
あるアーティストのファンとしては、冒頭いきなりニヤリとしたし、途中で同じアーティストの楽曲2曲を連想したりも。
いや、ニヤリとしたどころか頬が緩んだし、アーティストとは関係なくも中盤過ぎあたりまではほぼ頬が緩みっ放しだった。