墓掘り人と無駄骨 公演情報 MCR「墓掘り人と無駄骨」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    鑑賞日2017/11/08 (水) 19:30

    座席1階1列

    大劇場は別にして、何か最近、やたらと噛んだり、セリフが詰まったり、間が悪かったり、立ち位置が定まっていなかったりが目立った舞台を観てきた(ないものねだりなのか、そこにばかり気が行っているのかもしれないが)。が、この舞台、初日公演でも噛んだのは2ヵ所だけ。テンポよくリズム感があり、笑わせるところではしっかり笑わせて、機知を嫌味なく漂わせながら、その上、切なくて残酷な物語をしっかり見せている。立派!

    役者の力量もあるのだけれど、少ない稽古時間でも、演出なのか、脚本なのか、集中力なのか、あるいはそれら全部なのかがあれば、これほどしっかりした舞台ができるということ。前の方が書かれていたように「恋」とは、こういうものなのかもしれません。

    2つの話が並行していきますが、主人公の墓掘り人(男)と「無駄骨」(女)の物語です。残り20分で2つの話がクロスします。

    役名をしっかり頭に入れて、人物像や各自の行為に注意して見ていくことをお勧めします。ちょっとした驚きを、いち早く味わうことができます。

    加藤美佐江さん、「元天才子役」以来、1年振りの再会でした。
    あの時は40過ぎたおっさん役、今回は6歳の孤児。役柄幅広すぎでないかい。どちらも男だし。wwwww

    ネタバレBOX

    けして珍しいラストというわけではありませんが、むっちりの女霊媒師のセリフを思い返すと、ちょっとした感動が沸き上がりました。やたら、胸揉んでいただけではなかったのですね。

    一旦、両親を殺したのは川島だという、勝手な伏線読み込みをさせておきながら、、、、

    「傑物」を親として暮らした、孤児のゆうすけは結局、自身の「俗物」さに気づきます。親子の生活感を一切醸し出さないところが、「墓掘り人と無駄骨」のテーマをブレさせなくてよいですね。

    本筋だけで考えると、かなり悲惨な話なのです。けれどね、2人を殺した犯人に拘ることなく、主人公2人の「理不尽」さを踏まえ、敢えてそこを落としどころにする潔さに感心至極でした。

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    2017/11/09 14:56

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