満足度★★★★
鑑賞日2017/11/05 (日)
“過去の優れた戯曲に焦点を当て、リメイクして作品を再評価する”というala Collectionシリーズの公演を初観劇。長崎の坂の上に建つ家を舞台とした家族の物語。奥行きのある精巧に創られた家のセットが非常に美しくリアリティーがありました。また、長崎弁はもちろん、被爆二世、長崎大洪水、皿うどん、精霊流しといった長崎ならでは背景や特徴が盛り込まれており、よく研究され創り込まれていると感じました。1982年に起きた長崎大洪水で両親を失った三兄妹と被爆二世の恋人。負の経験・記憶がありながらも再生していく家族の物語はなかなか興味深かったです。笑いを誘うシーンもあったものの、全体的には物静かな印象の作品でした。ストーリー展開、役者さんの演技ともにもう少し抑揚があればより良かったかなと感じました。精霊流しをイメージしたような照明演出は見事でした。