満足度★★★★
婚期を過ぎた姉妹とその父の3人が暮らす家へ立ち寄った男が巻き込まれる理不尽を描いたブラック・コメディ。
オープニングは谷川清美さん山崎美貴さん演じる姉妹が一つの枕を巡ってああ言えばこう言うのネチネチとした言葉の応酬である。同じことを繰り返し飽きる手前で方向転換、おっとそっちへ行ったかの意外性が心地よい。
そこに山口眞司さん演じる父親が加わるが、これが昔の威張り腐ったオヤジで、しかも他人の気持ちを逆なでする名人である。さすがの姉妹も押され気味のようだ。
この3頭の狼の巣穴に大窪晶さん演じる妻を亡くした男性が訪れる。本を返しに来ただけのはずだったのがお茶の誘いを断り切れずに応じてしまったのが運の尽きで、やりたい放題に転がされいじりまくられる。ああ彼の運命やいかに…。
見る人が見れば色々隠された意味があるのかもしれないが見えるままを見ているだけで十分楽しめる。