満足度★★★★
(Bチームを鑑賞)
これはダンスによって救われる人々を描いた演劇であってそのダンス部分を拡充したものである。
結果としてダンス付き演劇あるいは歌抜きミュージカルのような構成になっている。
歌を付ければ劇団四季の演目になっても不思議はない。
俳優さんは全員女性である。
若い方が主体だがホームレス役の中にはベテランの方もいらっしゃって芝居全体に重厚感を与えている。
演劇部分はセリフも聞きやすく演技も的確であった。
表題から推理劇を想像するがそれはほんの短い劇中劇なので途中で少し見落としがあっても影響は小さい。
ダンスシーンは普通の観客には必要にして十分な量だと思われる。
出来栄えも私が役回りに期待する水準はクリアしていた。
ダンス3人娘の登場シーンでは「おっ、やるじゃん」と嬉しくなった。
しかし、私は次回があればもっと量も質も増やしてほしいのでいくつか提案しておく。
1.ダンス3人娘も市役所3Kと公園利用でトラブルがあることにして、争うシーンをダンスにする。
ダンス3人娘VSホームレスでもホームレスVS市役所3KでもOKだ。
2.ホームレスのダンス練習の曲ではどんどんうまくなって行くことを表現する。最初はダメダメだが最後はダンス3人娘と全員が完全にシンクロする。
今日一番感動したのはバイオリンの橘未佐子さんである。
BGMに徹し、音量を抑え抑揚も緩急も付けないというやりにくい演奏を正確な音程でこなしていた。
私は母親の日記の朗読シーンではバイオリンばかりを聴いていた。
制約を取り払った演奏を楽しみにしていたが最後までその時はやってこなかった。残念!
俳優が片手間にやるレベルではありえないと終演後に検索してみるとバイオリンが本職の方なのだった。そりゃそうだわ。
そこでダンスシーンの追加である。
3.最後のダンスにバイオリンとダンスの4(8)小節交換を取り入れる。タップダンスなら最高だが浮いてしまうかな、拍手を入れれば普通のダンスでもOKな気がする。
バイオリン一人に対して全員の揃ったダンスなんてのも見てみたい気がする。
女性アイドルグループのダンスがどんどん向上しているので負けないように頑張って頂きたい。