幻の女 公演情報 劇団天動虫「幻の女」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    あと残すは1回のみですが、残念ながら完売のようです。(ただ、問い合わせはしてみては、、、)

    ある喫茶店での密室劇です。次第に人数が増えて登場人物が最終的に8人になりますが、8人になった段階でエンドとなります。

    客席最前列では、泣き出した方がいらしたようです。他の回でもちらほらと。
    演出の帆足さん自体は、稽古でうまくいけばいくほど、イヤーな気分になったそうで、
    再演はないかも(笑)。
    ただ、それほど心の琴線に触れる芝居だということで、劇後の皆さんとの歓談でも、女性にとってはかなり身につまされるような話、ありうる話、皮膚感覚をともなうような話ということでした。もちろん、男性でもそういう方はいるでしょう。(泣いていた方も男性でしたし)私は楽しんだ派でしたけれど。

    舞台はプロレスで言うところのロイヤルランブルな進行。(時間差で選手がリングに上がるバトルロワイヤル)当然、また1人1人と喫茶店(リング)から消えていき、さて、最後に残るのは誰でしょう。

    説明書きだと、「幻の女」って、どういう意味?となっておりましたが、ラストでなるほど、といった次第。ある意味、ラストを観るとベタなタイトルだな、とも思われるタイトルです。(以下、ネタバレ)

    ネタバレBOX

    おそらく「幻」のキーは、開演前から舞台周辺をうろうろする1人の女性。ひょっとして心霊ものか!とも思わせますが、そこは肩透かしをくわされます。そして、中盤からある名前が浮上し、、、となりますが、観客にミスリードをさせておきながら、「幻の女」とは実は、、、となります。そういう意味では芝居の進行を引っ張る秀逸なタイトルという見方もできます。

    人間の集団性について厳しい批評を加える問題意識がありながら、展開はとてもサスペンスフルです。と言いながら、時にかなりバカバカしい。

    ラストの岩井梨沙子さんのアップ(なんてないんだけれど、そのような気になるくらいの表情)は、芝居の持つテーマをすごいテンションで醸し出していました。

    もっと捻れば捻れるし、幾つかの別のラストも考えられますが、初中盤の天動虫皆さんのドヤ騒ぎも楽しめましたし、テーマを絞る意味では、これが正解でしたね。

    なお、ロイヤルランブルは、先にリングから出ると負けになるのですが、最初に負けた(喫茶店を出てしまった)のは誰でしょう?

    答)ジョニーさんと思った方は✖、最初に喫茶店を出たのは、ケーキを買いに行ったウエイトレス役の七音さんでした。(戻ってきたけれど)

    0

    2017/09/25 15:59

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大