満足度★★★★
二転三転、舞台の謎が次々と変わる。たった二人の出演者で2時間半、だれることなく観客を引っ張っていく。超絶技巧の見事な戯曲だ。エニグマと言う曲が謎を象徴する音楽になっているが、音楽そのものは象徴的意味しかない。象徴するのは「愛」だ。北極を望む北欧の寒村に住むノーベル賞受賞の老作家(橋爪功)を訪ねてくる、いわくありげな新聞記者を名乗る30歳過ぎの男(井上芳雄)の二人芝居。ただの取材と思っていると、二人の関係は刻刻と変わっていく。一幕の終わりで、二人の関係が容易ならぬ愛の葛藤を含んでいることがわかる。そこからの二幕の展開がうまい。
ネタバレBOX
0
2017/09/21 22:13
このページのQRコードです。
拡大