Shiro Doubles ~天草四郎にかかる霧~ 公演情報 劇団小豆組「Shiro Doubles ~天草四郎にかかる霧~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    今回は初めて橋村さん演出ではなく、史郎さん演出の舞台!
    いつもとの違いも感じながら、2時間どっぷり惹き込まれてきました。

    静かに物語が始まり、そのまま進むのかと思いきや…舞台名物(?)冒頭の魅せ場!
    とりとりはだはだ、とりとりはだはだ。
    いつも終演後に冒頭の魅せ場をもう1回観たい!と思ってしまう。
    それくらい魅力的な演出が求められる部分でもあるんだろうし、だからこそ毎回鳥肌モノの演出で魅せる小豆組さんは凄い。

    全体としては淡々と物語が展開していった印象。
    これは狙って演出がそうなのか脚本がそうなのかわからないけれど、自分は二の乱へのプロローグと受け止めた。
    お話はわかりやすく面白く、登場人物はクセ(いい意味で)がある。
    主人公は物語が進む中で少しずつ確固たる主人公となっていったように感じた。

    とても、味わい深い舞台だった。
    主人公の葛藤からの奮起。
    奮起しても、なお葛藤。
    どんな偉人とされているひとであっても、人間は等しくそうなのかもしれない。
    いじらしく、痛々しく…だけど、美しかった。

    そして、脇の存在感が憎たらしかった!
    あまりに素敵で…ニクいっ(笑)
    まず、朱里さん。
    忍び。
    不敵な笑みを浮かべたまま発する抑揚のない言葉と、その佇まいがたまらん。
    終わりのほうで少し昂るシーンがあったのだけれど、そこまでの徹底した抑揚のなさ故に生々しい凄みを感じた。
    一瞬だけだったのに、ゾクッとした。
    最後まで魅惑的な存在感を、魅せつけられた。

    次に、小桜さん。
    遠く遠く過去となった人の想いびと、つまりファンタジーな存在。
    幽霊って表現してしまうと…そうなんだけれどそうではない気がする。
    すべての所作が美しかった。
    話し方、歩き方、立ち方、傘の持ち方、目線、微笑…美しい、美しい!!!
    照明も幻想的で、ほんのり切なくて、小桜さんの魅力をグッと惹き立てていた。
    心のとこに、ふわっと纏わりついて離れない存在感だった。

    小豆組さんの舞台は、観劇後しばらく続く余韻もまた魅力。
    この感覚を、まだまだ堪能しつつ…
    二の乱をたのしみにしています!

    0

    2017/09/21 01:25

    1

    0

このページのQRコードです。

拡大