満足度★★★
良い意味でも、悪い意味でも軽い
休憩を含めて3時間半。ビジュアル的にはかっこいいし、見せ方もとても上手いし、個々の見せ場は多いので、時間の割にはストレスを感じずさらっと観る事が出来ました。特に、銀粉蝶さん、三田和代さん、久世星佳さん、3人の女優さんの演技は素晴らしかったです。
その一方で、見た時間の割りに感情に訴えかけてくるものが少なく、特に前半はほとんど心が動かされることがありませんでした。シェイクスピアの戯曲をストレートにといえば響きはいいのかもしれませんが、始めに古田さんありきで、作品の芯になる明確なプランがなく、場当たり的に対応していたことの裏返しだったのでは、という疑問を感じます。
面白かったけど、作り手がこの作品で何を伝えたかったのか、どんなリチャード像を描きたかったのかが最後まで見えて来ず、自分の中ではその点に、ものすごくフラストレーションを感じてしまいました。