君の名前を藍色の空に呟いた。【ご来場ありがとうございました!】 公演情報 劇団えのぐ「君の名前を藍色の空に呟いた。【ご来場ありがとうございました!】」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

     いつも心に残る作品を作り、観客に提供してくれるえのぐ。今回も心に沁みた。(追記2017.9.12)

    ネタバレBOX

     男女の微妙な念をその切なさに於いて描いて心に沁みる。その淡い念と同時に純度の高い愛の受難、優しさと恋に於ける倫理の相克がこの作品の緊張感を生み出している。シナリオも演技もかなり自然な感じを出しており好印象だ。
     このような構成が可能になっているのは、幼馴染の仲良しグループを中心とした淡い恋心の生々流転を通した成長に、外界が関与した時に顕在化する激しく強い衝撃が描かれているからである。
     言語に於いて最も重要な要素は、代名詞を含む名詞と動詞であるが、この主語・述語の関係が実にバランス良く作品化されている。即ち個々のキャラクターが主部を、各々の行為が述部を為して結果としてのっぴきならないドラマを形作っている。実際、各々のキャラクターが迫られるのは、実に非常な実存的選択なのである。にも拘らず、各々は各々の選択をせねばならない。この切実さが、切なさの感情を痛烈に刺激するのだ。

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    2017/09/10 11:47

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