期待度♪♪♪♪♪
囚という字は面白い。象形文字の典型だ。人が四方の壁で囲われている。しかし、今回のタイトルは、うちにいる人と外にいる人ということらしい。「囚人」を見方を変えると、ある場所にいる人を誰かが訪ねるということならば、説明書ともしっくりくる。
死期が近い人から出る花の香とは?百合?オシロイバナ?曼殊沙華?どれもありそうだな。その香りを嗅げる能力は、どうやってその男についたのだろう。もし先天的だとすれば、彼は生まれついて、死の香と共に生きてきたのだろう。とても病院などにはいられないはずなのに、彼は入院しているという。病室の前を通る度にいたたまれなくなるだろう。
そして訪れてくる人々。自分の死期が近いかどうか、を知りたい人は、どういう人なのだろう。死への不安がある人なのか、それとも死期が近いことを知れれば何かを決断できる人なのか。
その男に劇場で会ってみたい。その男を訪ねる人々の言葉を聞いてみたい。