満足度★★★★
鑑賞日2017/08/04 (金) 19:30
公演期間にこのページはUPされていなかったので遅れて投稿。
オイスターズでしか見ない平塚直隆ナンセンス芝居、俳優座がやるというのだからやっぱり観ておこうと足を運んだ。
俳優座には老練俳優という笑いの武器があった・・企画段階で狙いがあったか知らないが、異色の舞台になったことは確かだ。私の観た回では老俳優の筆頭、90代の中村たつが体調不良で降板、かなりイメージの異なる代役(予め準備されていたという)の方が「(干支は)たつ!」と名前にかけた台詞を台本に忠実に言ったのも寂しく、だいぶイメージが変わったのではないかと思う。
ナンセンスを掘り起こす平塚戯曲だが、「良い話」にまとまることがある。絶妙なところに収めるのが作家の腕の見せ所だとすれば、今回は良い話のラインへの「蹴散らし」がどうだったか。中村たつという女優の風貌しか知らないが天然の破壊力が絶妙なバランスをこしらえたとしたら、やはり代役ではつらい、という事になるだろう。
だがこの手の芝居=奇妙芝居とでも呼んでみる=が益々上演される演劇界でありたい。