満足度★★★★
鵺的4公演目の観劇。「この世の楽園」あたりで劇団名を認知、「丘の上、ただひとつの家」で漸く初観劇、ヒューマンドラマかサイコドラマか・・「悪魔を汚せ」でサイコホラー路線を確信。これは作者の志向というより好みの問題だろう、と。また同公演から寺十吾を演出に迎え、今回も同コンビ。そして少年王者館・夕沈ほか俳優陣のユニークさが目を引いた。
装置はパノラマ島に建設された異様な建造物の内側。照明効果で闇になじむ建物を、若者三人(男一人女二人)が訪れ、二人に「ここすごく気に入った」と言わせ、一人に「耐えられない」と言わせる。その台詞が納得の舞台上の空気がまず観客を引き込み、事態の経過が見守られていく。
結論的には、脚本の粗さを、大胆にホラー色に突っ込んだ演出がフォローしたか、むしろ粗さを際立たせたか・・評価が分かれる所だろうか。