不埒 公演情報 TRASHMASTERS「不埒」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    社会問題劇のトラッシュマスターズ。今回は東芝がメインテーマ。経済問題は、尖閣や外国人移民のように単純化できる点が見えにくいのでかなり苦労している。どこに問題点が隠されていて、どういう人間によって、そういう問題が動かされているか、と言うところに切り込もうとしているのだが、これを舞台で見せるのは難しい。やむなく、渦中の経営中間層の家庭を舞台に、労働問題から行こうとしているのだが、これもなかなか単純ではない。またまた、やむなく、市民運動や家庭内コミュニケーション、LGBTまではなしをひろげるが、こうなると新聞社会面の問題コラムのオンパレードの趣きになってしまう。何となく、ニュースペーパーのマジメ版みたいなところもあり、役者もうまくなったので、見ていれば飽きないが、尖閣を描いたときのようなドキッとする鋭さがない。東芝に絞って、問題点も仕事の意味とか、何か絞っていけば、話題を広げるよりは、標榜する社会性が生きたんではないか。しかし、この劇団が、旧左翼系のだらしない無気力劇団・作家に代わって、生きのいい社会問題に正面から向かおうとしているのは大いに期待している。作者にも何となく、現代版の宮本研を連想するのだ。

    0

    2017/07/21 10:28

    1

    0

このページのQRコードです。

拡大