そでふりあうも 公演情報 ブラシュカ「そでふりあうも」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ブラシュカ『そでふりあうも』@新宿シアター・ブラッツ7/14マチネ観劇




    「縁」が見えない糸の様なモノだとしたら、舞台上に無数の色とりどりの糸がきっと、あったのかなと。
    それは、ワタシにも、長く生きている時間の中にある一本の糸。


    心の中がふわっと、温かくなる想いを紡ぐ糸。
    袖振り合うも他生の縁という言葉が観終って過る。


    登場人物の小さく、積み重なる時間の中での色んな物語。
    ある意味、物凄くフィクションであってフィクションではない様な物語。
    登場人物の一人に自分を重ねてしまう。


    最後近くの届かなかった言葉がきちんと、音になって聞えて来た瞬間。堪えていた涙がこぼれてしまった。温かく、切なく、辛く、でも、観終ったら、すっきりするような気持ちの舞台だった。



    再演ということだが、初演が2010年。
    今から7年前のホン。

    ネタバレBOX

    劇中の時系列を追うと、初演では無かった台詞なのかな?と思う場面があった。
    ルームシェアをしている田所 進(加藤 良輔さん)のマンションに弟の明(富田 庸平さん)が訪ね、地震の際の事を聞いた。そのあと、洋食屋さんと表記して良いのかビストロと表記したらよいか、悩むところだがお店でのミーティングの際にもそのような表現あった。


    何気ない場面かもしれないが、個人的にとても印象的だった。
    あの年。2011年。
    「明日が当たりまえにやってくる保証はどこにもない」と強く感じたから。


    主人公の姉もある日事故で亡くなる。


    当たり前だが、自分が当事者になってみないと、その怖さや淋しさ、辛さ、切なさ・・・。
    他人事と誰も思って過ごしている事が多いと思う。
    でも、この物語を観ながら「縁」というものが本当に人と、人を結びつける大事なツールだと再認識出来た気がする。


    たまたま、同じ時代にうまれた人たち。
    たまたま、同じ生活エリアに活動する人たち。
    たまたま、同じ音楽を好きな人たち。
    たまたま、同じ電車に乗り合わせた人たち・・・・。


    たまたま・・・。


    それが偶然なのか、必然なのか、それはそれぞれの人たちの
    物語である。


    今作2役の森居 夏美・こころ(橘花梨さん)は、本当にきゅんとする
    女の子を演じる事が素敵な方だなと。

    男同志の付き合い方では信悟(小沢 道成さん)と浩一郎(岡田 地平さん)が好きだったし、物凄くあの対比が象徴的だった気がする。

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    2017/07/15 17:16

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