『私を知らないで』 公演情報 くろまく株式会社「『私を知らないで』」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/07/12 (水)

    12日ソワレ、初日の舞台(125分)を拝見。

    ネタバレBOX

    開演前、視界に飛び込んでくる、舞台下手の大天秤。左右の皿に「ぼく」の両親がそれぞれ腰を下ろしてスタンバっている訳だが、開演後も「ぼく」との心理的距離感の差で左右の皿の高低が変化していく様が興味深かった(このため、両親役・室田渓人、楊木賀央里のお二方がとりわけ印象に残った)。
    そして、ラストの、姉(キヨコ)&高野 VS 「ぼく」の関係性の顕在化には、正直、うるっとさせられた。脚・演(松澤くれはさん)、舞台美術(三井優子さん)のクリーンヒットだと思う。

    次に、芝居の内容。(原作を読んでいないので、あくまでも推測だが)内外の社会・時事・教育の諸問題を欲張りなまでに盛り込んだストーリー、舞台化にあたっては、相当、交通整理されたのだろうか? てんこ盛りのクドさを感じさせない、すっきりした後味のドラマに仕上がっていたと感じた。

    最後に雑感だが、犯罪者となった少女を養子縁組するという、世俗の垢にまみれたオッさんには、あり得ない!話の展開も、アヤ(個人的には、一番心惹かれた登場人物。平本野百合さん好演!)に米国セレブの里親の事例を語らせることで、作中、充分な説得力を有することが出来た。遠くない将来、日本の社会でも彼の地と同様、特段奇異なことにも思われない、ごく自然な行為になればいいな、と強く思えた。

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    2017/07/13 07:49

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