満足度★★★★
曽根崎心中
純愛です。クライマックスに至るまでは、ややわかりにくいところもありましたが、竹薮(?)の中で心中に至る場面では、感動して、思わず涙しました。愛し合っているはずの二人が心中してしまうという状況はとても悲しい現実なのだけれど、心中することで、二人は心の奥底から結ばれたのだと思うと、不謹慎かもしれないけど、微笑ましくも、喜ばしくも思える。でも彼岸でしか結ばれないなんてと考えだすとまた泣ける。そんなループにはまりながら、高みまで心は上っていくのでした。徳兵衛と九平治のやりとりも、腐敗した時代が反映されているようで、なかなか面白いです。