Paranoia Papers 公演情報 劇団パラノワール(旧Voyantroupe)「Paranoia Papers」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    鑑賞日2017/06/05 (月)

    「黝(あおぐろ)の章」(途中休憩10分込み150分)を拝見。

    ネタバレBOX

    短編3本のうち、初っ端の『メンゲレとグレーゼで』は、題材も・見せ方も、往年のアングラ芝居を彷彿とさせるコンテンツ。
    まず何よりも、里仲景さんのカラダを張った熱演に好感。
    更に、劇中、市松さんに、名無しの千夜子さんが披露した引き締まった肢体。恐らくは演出の意図以上に、ストーリーの猟奇性を際立たせる効果があったと思えた。
    ただ、終演後、本水の後始末をする出演者たちの「お行儀の良い」様子には、一気に興ざめさせられた。人手の都合もあるのだろうが、ここは『メンゲレとグレーゼで』出演者以外の人間にやらせるべきでは?

    2番手の『ウェストご夫妻の偏り尽くした愛情』は、個人的には一番好みな、スプラッタ・ラッタッタ♪な作風。
    今宵の3作品の中では「箸休め」的な、深みに欠けるストーリーなれど、それがかえって、観客の関心を個々の役者陣の演技に集める結果になったのでは? 個人的には、淑女からビッチ⁉︎までこなせる川添美和さんと、さりげなくコメディリリーフな沈ゆうこさん…お二人の存在感がとりわけ好ましく感じられた。

    最後の『ジャンヌダルク異端審問裁判』は、この団体さんの過去作『Cendrillon ~サンドリヨン~』や『OZ♀4♂3』を強く意識させられた作風。
    でっ、(ワタシ自身も含めてだが)観客の皆さん、絶対にジャンヌ役・大森さつきさんの力演を称賛されるに違いないだろうから、ココは敢えて?!(大森さんと同じく上掲2作品にも出ておられた)平良和義さんの骨太な演技を讃えることにしたい!

    3作品全てを観終わっての感想だが、癖の強いテイストなれど、前評判ほどエッジの効いた出来とは思えなかった。とはいえ、上演時間の長さをさほど感じさせない、オトナの演劇だったかな…良い時間を過ごせた。

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    2017/06/06 03:51

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