レドモン 公演情報 カムヰヤッセン「レドモン」の観てきた!クチコミとコメント

  • ヰ。
    主宰があちこちで演出助手をしている成果か、あちこちの団体の色が見え隠れ。上手い事そこから独自の色を出せたら良いものの、今はまだ表現ツールを借りている域か。更なる成熟が課題。
    脚本の出来も気になるところ。よくあるっちゃあ、よくある。とはいえ、目新しくないけどシェフの腕次第でいくらでも味の良くなるメニュー。しかしそれを見越して勝負する為に選んだ気がしなくて、作れると思ったから作ってみたらどうも一味足りなくなったみたいな。その一味こそが重要。むしろそれさえあったらメニュー自体が何であろうと固定ファンは付いて来る。
    公演とは『私達はこういう覚悟でこういう作品をやる者です』という、外部への見せ場です。そういう意味では初日は完全に躓いてしまった感。正直、不満。だからこそ二日目以降はまだ良くなるはずとも思うのです。期待でもあるし、「まさかこれ以下になる訳ないよな?世の中につまらん芝居を増やすなよ?頼むぜ」という心境でもあります。やりたい事は伝わって来たので、もっと慎重さをもった上で挑んで欲しい。若さで容赦する気はないし、これで真摯さがなかったら自分はめちゃめちゃに叩いていたでしょう。頑張れ。まだいくらでも頑張れる。

    ネタバレBOX

    言われている照明トラブルはスタッフが素人だったのが唯一の理由。じゃなきゃ上演中にあんなに客席に聞こえる様な声で喋らないし、他スタッフに注意されてからも台本の捲る音がうるさいとか手元を照らすライトが客席に漏れてしまうとか台本にチェックを記すペンの音がうるさいだなんて起き得ません。個人的にはまずもって地明かりの汚さがどうにも気に掛かりました。あれは、ない。自分は今回のチケット料金の内訳に彼らの仕事へ割り当てる分はないと思っています。それだけの仕事をしていないので。あと、トラブルで開演が押すのは×ですが、起きたら対処するしかないんだから仕方がない。でもせめて客席でそれに関するアナウンスがされてから騒々しくしてください。待たされている側に断りなしで騒々しくなってからアナウンスをするのではまるで順番が違います。
    脚本・演出。頭は良いが、センスが悪い。失礼な言い方ですがそういう印象。感情を見せて雰囲気を保つシーンが冗長だったり、音の入りや素材がミスしてる感じだったり。人物の立ち位置の距離感が微妙に気持ち悪い。その遣り取りをするには近くて相手を受け入れ過ぎだろとか、その逆とか。もっとフィーリングで訴えて来て欲しかったです。なんとなくではなく、ツボを突いた確かなフィーリングで。
    最後の最後できっちり締められてませんでした。途中で気付いたんですけどね。これは明確な終わりに辿り着かないだろうなと。登場人物達が物語のその後にどうなったのか想像が付かないのです。観る側にとって彼らの人生が息づかなかった。SFといえど人の温もりに焦点があったのだから非常に残念。観終えても残る温もりがあれば。

    0

    2009/01/17 11:40

    0

    0

このページのQRコードです。

拡大