期待度♪♪♪♪♪
毎回レベルの高い問題意識で作品作りをするShelfだが、今回はドイツの現代作家の作品、それはムスリムとの関係を現実としつつ幻想的な空間が溶融するという作家の原体験をもとにしているのだろう。いわば現在ドイツにおける千一夜物語と解することができるかも知れない。何れにせよ、移民の多いヨーロッパの中でもドイツはEUの実質的リーダー。その社会で巻き起こされる様々で微妙な事象は、言語と身体、更には洋の東西の差異やギャップを検証しつつ、共通項を探る冒険でもある。矢野氏の知的で本質的な演出にとっても大きな課題であるに違いない。その争闘をぜひ拝見したい。