すこやかに遺棄る 公演情報 芝居流通センターデス電所「すこやかに遺棄る」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    これほどの娯楽性と「禍々しさ」が同居した舞台は観たことがない。確かに笑う笑う、そしてその背景にあるぞっとするような禍根の渦。ぱっくりと笑劇を割くように姿を見せる絶望感。何とも言えぬ居心地悪さが襲う。
    チラシのストーリー書きを読むと、その曖昧な表現が醸し出すオカルト色に惹かれたのだけれど、どうみてもタイトルはしゃっれぽいし、何かかわいらしいイラストは入っているし、いったいどうなっているのと思ったけれど、双方正解。そういうことだったのね、という舞台でした。
    入場の際に、あんな物を配ったり、配られた紙面にあんなことを書いたり、煽ってくれますが、これも演出なのかな。是非、芝居に
    一期一会を求めるのであれば観てみるべき1作。

    ただし、5人という限られた人数が劇中の回想含めて演じているので、服装がそのままで別の人物を演じなければならなかったのは、ちょっと興が削がれるなあ。
    それと、あそこまで朗々とセリフがうまくはまっていたのに、ハブ・サービスさん頑張ってよ!


    ネタバレBOX

    児童虐待で死んでいった子供たちの物語。その悲惨に出会った3人がそれこそを糧に変えて、自らの新たに生きる道を探す物語。(もう1人は悔恨の上に死を選ぶのだけれど)グロテスクな表現も秀逸で、舞台上には見えないものを音とセリフだけで見させることへの執着まで感じました。べったりしそうな舞台をダンスが心地よく洗い流してくれるし、オカルト的な身体表現もよく練られています。

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    2017/04/28 15:37

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