満足度★★★★
思い起こせば中学時代、学園ドラマの世界観に憧れ先生になったと言う担任教師を「熱血ぶっていても何か保身が垣間見えて胡散臭いなー」という目で見ていた私はなんと可愛げのない子供だったことか。
今作の様に一見和やかそうに見えても問題が起きた途端、パッと顔をそらす教師達の姿には思わずため息が出てしまいます。
熱血教師なんてとてもやってられない世界ですね。
それでも当日パンフにある作・演出者の“いじめは無くならないだろうが世界には夢と希望が溢れている”という言葉には、もう激しく共感!
いろんなダークな問題を提示されながらも後味スッキリなのは、その込められたメッセージをしっかり感じ取る事ができたからではないかと。
観る者にとっては教師、生徒、保護者それぞれ思い思いの視点から楽しめる作品になっていますが、私は大好きだった先生(実に淡々とマイペースで実直だった)を久しぶりに思い浮かべながらの観劇でした。