満足度★★★★★
特記すべき演劇的試みであり、成功事例である。冒頭の岩井氏の前説(毎度の楽しい、「飴のチリチリ」も有り)から、区切りなく会場に語りかけ、キーワードをゲットして「物語」を進めて行く。事前に仕込んだのでは恐らくないだろう。子供たちのワークショップで集めた「物語」に取り組み形にした(仕込んだ)出し物も、自由で破天荒で素晴らしかったが、ライブ性が何より「驚きの時間」=本当の遊びの時間にしていた。森山氏はダンスを随所に、前野氏は楽器と唄を。
遊びの最後は三人が静けさの中で石ころを転がすように言葉を、交わすのでなくそれぞれに発し、何となく「また明日」な気分になった頃(だと思う)、さよならの代わりに終演の挨拶をボソッと岩井氏。
客席に混じる子どもたちと一緒に遊んだ気分をほくほくと、持ち帰った。時間が過ぎ行く切ない感情を思い出しつつ。