満足度★★★★★
演劇用語なんですが、事前に舞台の床面にテープを貼ることで、役者さんの立ち位置とか、小道具の置き位置とかの目印を付けておくことを「バミる」と申します。
この「バミる」作業が、どういう理屈か、公演2週間前の小劇団の劇団員を、公演前日の自分自身と入れ替える「タイムマシン」の作用を呼び起こしたのだから、さあ大変!
そんな一風変わったコメディが、Aga-risk Entertainmentさん『時をかける稽古場』です。
タイムトリップ物って、もうすっかり手垢のついたアイデアだと思っていました。
ところがどっこい!現代と未来の劇団員たち、それぞれが抱えた事情や思惑…こんな要素が幾つも重なっていくうち、(それも「笑い」のスパイスをまぶして)時をかける「笑」撃波が!何度も何度も観客席を襲って来たんです。クスッ、どころではありません。本気で腹を抱えて笑い転げました。笑い過ぎて、涙、出ました。払った木戸銭だけでは申し訳ない…それほど満足のいった芝居でした。