満足度★★★★★
Twitterで異口同音に語られた「凄い!」「凄いものを見た!」。これは最も端的にこの舞台を表現した言葉だと思う。しかし意外なほどに「意外」ではなく、納得づくしだった。驚きはない。凄いものにしかなりようのない座組であるから。
あらすじを読んだ段階では「一体どんな話になるのだろう?!」と思っていたが、観ていてストーリー展開はほぼどうでも良くなった。シーンのひとつひとつがそれぞれひとつの物語に感じた。決してオムニバスという意味ではなく。美しく、痛く、切なく・・・台詞のひとつひとつもリアルに胸に突き刺さってきた。
終盤、「あ、まだあるんだ・・・」が繰り返された。映画なら絶対もっと早くに終わってる。DVDになる時「ディレクターズカット版」として発表されるようなエンディング。でも、ひとつひとつのシーンがちゃんとした物語であるから、どれも削ることができなかったのは納得出来る。当初の予定より随分と上演時間が延びてしまったけれど、カットしなかった決断に感謝したい。ひとつひとつがとっても大切な物語。ずっと心に留めておきます。