満足度★★★★★
鑑賞日2017/01/19 (木)
座席H列7番
価格3,300円
【夏。つかの間の虹】
登場人物が多く、まずは一見バラバラな何組かの会話が示され「どゆこと?」と思っていると次第に人物それぞれの人となりや関係性が浮かび上がってくる構造。個人差はあると思うがσ(^-^)的には好み。
喩えて言えば図柄のワカらないジグソーパズルを組んでいる感じ。最初は何が何だかワカらずに組み始めるが次第に絵が見えてくる、みたいな。
がしかし本作は最終的にいくつかのピースが欠落しているし違うパズルのピースも複数紛れ込んでいる……(笑)
なので人によっては不親切に思うかもしれない。が、示された部分を自分なりに解釈して描かれない部分を想像で補うと面白いんだな、これが。
で、乱暴な言い方をすれば全体を一貫するストーリーはないのだが、各人物の「人生のひとコマ」が見えてくるのがステキ。
あと、「猫」の使い方(序盤の台詞も伏線だね)やチラリと出るメタ表現もイイ。
芝居(に限ったことではないが)にはすべて用意されていて出てくるものを享受しているだけで楽しめるものと、観る側が想像力や思考力を駆使して積極的に参加(?)して楽しむものがあると考えるが、本作は後者。(よってハードルがやや高いと感じられる方もいらっしゃるかも?)