メロン農家の罠 公演情報 桃尻犬「メロン農家の罠」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

      桃尻という単語を初めて使ったのは、橋本 治ではないか? 桃尻娘はシリーズ化して映画にもなった人気作。東大在学中に”とめてくれるなおっかさん背中の銀杏が泣いている 男東大どこへ行く”というフレーズを編み出し一躍有名になった。タッパは80以上あるだろう。結構ガタイも良い。その彼の趣味は編み物。

    ネタバレBOX

    日本の古典を優れた現代語に訳しているので、水産高校出身で日本の古典をキチンとやったことのない自分は、彼の訳した古典で日本の古典の多くを学んだ。
     で、この劇団の名前は、橋本 治のセンスの良さを思い出しながら観に行ったのだが、日本の庶民は現在此処まで劣化したか! と思わされた。これでは、妹のみのりが絶望するのも無理はない。何となれば、ここには、近頃流行りの反知性主義が蔓延するニヒリズムと知的な連中がおいしい所を総てかっさらい、自分達の所へはトリクルダウンすら来ないことに対する反発や不信感が在るのであり、それを自分達の支配者にはぶつけられずに、自分達がかつて見下してきた人々にぶつける、いわば白井 聡の「永続敗戦論」が指摘したような問題点が見られるからである。自分流にいえば事大主義とprincipleの欠如が合体した日本人という民族の、極めて感情的・感傷的な特質の危うさを表しているように思う。そして、このような特質こそ、戦争に向かう政治を支え、戦争を支持してゆくのである。
     だが、演劇という形でその特質を観たならば、我々はその特質を合理性によって裁断し、合理性と知性そして倫理の下に再構成する必要があろう。息を吐くように嘘を吐く、安倍のようなアホを支持しない為にも。

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    2017/01/13 00:54

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