貴婦人の訪問~THE VISIT~ 公演情報 東宝「貴婦人の訪問~THE VISIT~」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    ミュージカルに向いている原作なのか?
    ミュージカルの原作は難しい。平凡だと客が観ないし、複雑な心理描写が欠かせないとなると、時間が足りなくなる。客も飽きる。このドイツ演劇の代表作は筋書、テーマもはっきりしていて(あざとい話だ)ミュージカルに向いていそうに見える。これは東宝お得意のウイーン仕立てだが、同時期にブロードウエイでもやったそうだ。こちらは情報でしか知らないが、あざとい話を抽象化して表現主義的?にやったらしいが見事失敗。一月持たなかったと聞く。こちらのウイーン版は東宝が知恵をつけているのだからきわめて大衆的な解りやすさをのある宝塚の俳優を生かした東宝ミュージカルだ。元戯曲は金で愛情が買えるのか、金があれば復讐できるのか。現代の社会の法や倫理はそれに対抗できるのか、と言う、まぁ、新書版ハウツーもの向けのテーマをドイツ風にじっくり書いてある4幕物。
    対立項が男女の愛と復讐だし、金が前面に出るのでわかりやすいが、そこが落とし穴。今最もモラルが輻輳化しているテーマでもある。終結は明かさないが、これでは今の若者、いや中年も何が言いたいかわからない。原作は別の解決をしていてその方がよかったと思う。
    と、中身には疑問だが、クーリエは満員のお客様。音楽は今どきめずらしい絃などもたっぷり入っているし、最近多い凝りまくった曲もなく、ダンスや群舞は手慣れた東宝ミュージカル調で見ている間は楽しく見られる。でも出てからはあれどういうことと?と話し合うネタにはkと欠かないだろう。それでいいのだともいえるか・・・なぁ。
    余計なことだが、カーテンコールでもオケが紹介されるのに姿が見えない。カラオケではないと思うが、ミュージカルはオケを見たいのだ

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    2016/11/22 23:26

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