満足度★★★★★
満席で圧巻です。
30分の短編ものが3編。冒頭は出演者7人による楽しげなダンシング。
そしてホテルなんだろうか、3部屋が見える廊下で女性二人がのたうち回る。部屋に人がいるのに出てこないという設定。面白い出だし。この劇団のやる気が見える。
場面は変わって、ある部屋の中。書けない作家と編集者とのやり取り。生みの苦しみ。けれどこの女史はのほほんと暢気。苦悩すら感じていない風。編集者は苛立つ。しかし、、。いい空気感。
3幕目は結婚式場での控室。親子ほど年の違う女と男が偶然邂逅する。ただしそれぞれ結婚相手は違う。面白い。実に面白い。結婚を迎え3度目の結婚式を迎える女と、対して男の方は初婚。
条あけみの質感が鋭い。人生をほのぼの語る。重いがそれでも希望を感じさせる強さ。そうさ、結婚式は明日を夢見る儀式だもの、、。
あっという間に劇は終わる。いつもの劇より年齢層は高い。あの小さなウイングフィールドが波のうねりが感じられるような満席の様子。壮観だ。
一年に一度の公演だという。待たされた観客が押し寄せた感がする。まさに市井の人々のための劇である。この空気感を覚えておこう。