どりょく 公演情報 かわいいコンビニ店員 飯田さん「どりょく」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★

    新作短編集を観ました。
    昨年、本公演で初めて観た団体。新作短編集を観ました。

    ネタバレBOX

    『果実』
    携帯ショップのバックヤードの休憩室が舞台。従業員の女性たちの本音が徐々にあぶり出され、それぞれが前に働いていたキャバクラの立地や時給で格付けを決めていくちょっとしたクズっぷりが面白い。一番年上で厄介者の大澤さんが本当に嫌なキャラクターだが、だんだんと彼女にも感情移入できるようになっていくのはいいなと思った。


    『軋むほど君を抱きしめて』 
    彼女を抱きしめるタイミングを掴めない彼氏の浮気が発覚するが、自分は複数人を同時に愛するポリアモリーだと告白。もう一人の彼女、茜もポリアモリーで、複数人を同時に愛すること、浮気がなぜいけないことなのかをもっともらしく説いていくが…。話が進むにつれてイニシアチブを取る人物が変化していく様が面白い。茜がキワモノのキャラクターで面白いが、もの凄く冷静でどちら側にも理解を示して波風を立てない性格なので、彼女がもっと掻き乱してしまうのも面白そうかなとは思った。


    『美の生産者たち』
    とある中小企業に清掃員として派遣された若者たち。学歴もなく収入も低いため、将来に漠然と不安を感じながら、喫煙室でサボっているのを派遣先の社員になじられるが…。清掃員たちの心の叫びというか漏れ出てくる気持ちに身につまされながらも面白かった。喫煙室にやってくる女性社員の百合を天使のように感じて恋するも、度々なじりにやってきた社員の婚約者だとわかり、衝動的に気持ちを奮い立たせ、彼女を取り戻そうと行動を起こす。やっちゃいけないんだけど、彼らが冒頭で諦念を蔓延させた様子からバイタリティ溢れる姿に変わっていったのにはある意味希望を感じた。野地さんがいい。あと清楚な女性社員の百合を演じたQ本かよさんが、『果実』ではギャルっぽい店員を演じていて、ギャップが凄いなと感じた。

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    2016/06/09 07:35

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