すてるたび(公演終了) 公演情報 五反田団「すてるたび(公演終了)」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★★★

    五反田団健在!
    とっても不思議なたびのお話。
    たびと言ってもどこかに旅行とか明確な目的地へ向かうというのではなく、話全体がどこかわからないどこかへふわふわと向かっていくような。
    「さようなら僕の小さな名声」のように不思議なたび。
    「タロウ」という、何だかよく分からない存在や父親の存在を語りつつ、長女、長男、次男、次男の嫁の4人が、とにかく不条理で不思議な世界をたびする。

    主人公次男を演じた黒田さんひとりに相当な負担がかかる、体力消耗度の激しそうなお芝居でした。
    黒田さんのお芝居はとにかくテンション高くて楽しい!
    あれは黒田さんだからこそ成り立ってる舞台ですね。

    舞台はほぼ素舞台で、椅子が4つ並ぶだけ。
    ライティングもとても地味なんだけど、この照明だけでいくつもの世界を作り出してしまう技術と演出力に改めて感心しました。

    五反田団はやはり五反田団以外の何ものでもないという存在感を示してくれた傑作でした!

    ネタバレBOX

    場面転換が秀逸。
    大体弟は前のシーンを引きずって存在しているのだけど、周囲が次のまったく別のシーンへ行ってしまう。
    慌てつつも、そのシーンへ馴染んでゆく次男。
    こういった夢の世界のような舞台では、こういった場面転換はとっても効果的ですね。
    五反田団が得意な方法ですが、今回は特にそれが活きていたように思えました。

    電車の中で肩に「タロウ汁」を浴びて洗いに行った長男役前田司郎さんが、次入って着たときは変なポージングで凄く良い笑顔!
    で、そのまま上手から下手へ移動していく。
    「観音様」らしいです!!

    この観音様の表情が凄く良くて爆笑でした。

    全体的にふわふわとした世界を旅する感じですが、ひとつひとつのセリフや演出がおかしくって、場内は笑声が絶えませんでした。

    シチュエーションコメディーみたいに計算して伏線を張り巡らせた笑いとは違う、職人芸的な笑いを堪能しました。

    五反田団、大好きです!
    来年も活動が活発みたいで楽しみです。

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    2008/11/24 23:27

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