満足度★★★★★
感じることがたくさんあって。
なかなか感想が書けずにいました。(います。)
トクナガさんの作る世界の根本にあるものは「命」と「愛」なんじゃないかと。
死ぬのが怖くない人なんか(多分)いない。
でも、自身とその周囲を守るためには命も捨てなければいけない。
でも怖い。
怖いのは命を捨てなければいけない状況、そして、誰かが自分の存在を脅かすこと。
だから自分は見なかったことにして自分にとっての不穏分子は(誰かを使って)排除する。
それでも、誰も一人では生きられない。
自分の絶対的な「味方」が欲しいのに、人はそれぞれだからどこでどうすれ違っちゃうかわからない…。
ということが根底になるのかなー、と思いつつ、衣装の素敵さと、ライティングによる情景の変化と、客演さん含めすべての役者さんの表現力と、そこここにちりばめられる言葉遊び拾いの面白さと、どんどん速くなる殺陣と、キレの良いダンス、苦笑から爆笑までの笑い、どうすることもできない落涙…。
エンターテインメントとしての演劇としても十分に楽しめる公演でした。
何をどう感じるのかは人それぞれ、という「絶対的な押し付け」がないのも、とても面白い作品だったんじゃないかと思います。
複数回観ましたが、回を重ねるごとに発見が多々あって本当に楽しめました。