十手ガール捕物帳 公演情報 劇団 EASTONES「十手ガール捕物帳」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    もう少し演出を大切に...勿体無い
    場内では、時代劇らしく着物姿の女性が案内していた。髪も日本髪を結い雰囲気は和である。そして舞台はほぼ素舞台で、周りの壁(屏風のようでもある)は桜模様もしくは桜吹雪をイメージする絵柄、その淡いピンク色が春を思わせる。

    だた、この案内をしていた女性の役どころや演出方法を始め、いくつか勿体無いところがあり、物語の面白さに影が...。

    ネタバレBOX

    梗概は、名うての岡っ引きだった父・平蔵が何者かに殺された。奉行所の計らいで娘のさくら(西山美海サン)は、父の十手を持って捜査に乗り出した。オヤジの子分をひきつれて、江戸の町を舞台に繰り広げる捕物帳である。下手人らしい人物が推理されるが、今一つ決め手がない。サスペンス推理の定めは意外な人物が下手人と相場が決まっている。

    さて、この主人公の捕り物推理に直接絡まず、独自の探索を始める遊び人・ひとでの長助が雇う”闇の三人娘(楓・柊・いろはもみじ)”。この三人娘は闇で働くという設定であることから、その艶やかな着物姿は薄暗い場面で登場する。その“華”を摘んでいるような演出で勿体無いと思う。

    また、さくらの後見人のような立場の丸山徳兵衛(石田武サン=殺陣・演出担当)の笑いネタが煩く感じる。もう少しストーリー本位の演出にしたほうが楽しめる。
    それぞれの場面…「甘味処かねや」「観音組」の人情味や父・平蔵のライバルだった蝙蝠の銀次との対決シーンは観応えがあった。もちろん、ラストの下手人との決闘(殺陣)シーンも素晴らしい。この感情・緊迫と笑い洒落の弛緩した落差を意識した演出かもしれない。しかし、コンセプトが初のサスペンス物?と謳っていることから、その路線で観せてほしかった。

    舞台技術の音楽は、TVの現代サスペンスを想起させるもの。また照明の桜屏風のような見せ方は実に印象的、余韻の残るもの。

    次回公演を楽しみにしております。

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    2016/04/04 11:52

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