覚醒時呼吸症候群 公演情報 明治大学演劇研究部「覚醒時呼吸症候群」の観てきた!クチコミとコメント

  • 満足度★★★

    植民地の奴隷に未来なんてにゃい
     現代日本というアメリカ植民地で生きる若者に未来などあるハズが無い。

    ネタバレBOX

    地位協定でがんじがらめに縛られ、国民は真実を知らされていないことに疑問も感じないほど馬鹿である。更にこの事実を自覚できないほど、救いがたい馬鹿が過半数を超え事大主義を金科玉条として、他人を切り捨てることを歯牙にも掛けない。自分が何時、その立場に立たされることになるかを想像することさえできず、人間として最も大切な価値、自由だの人間らしい価値観だのを鼻先でせせら笑って恬淡として恥じることすらない。下司であるというより人間の皮を被った我執、ハッキリ言って魔物である。
    そんな魑魅魍魎が跋扈するこの植民地で若者が未来を夢見ることは愚か、夢を夢見ることすらできないことは余りにも明らかであろう。今作は、そのことをやや未熟ではあるが、必死に訴えた作品だと解釈した。
     だが、現状を実際どう変えて行けるのか? については簡単な問題で無いことも事実である。本気なって変えようと思うのであれば、実際の国際関係の中で自分達の位置を、刻々変わり続ける部分と構造的に変わる部分と、そして地球全体としてどのように変わらなければ人類のみならず、総ての生き物が滅ぶことを避けられないか! についての説得力のある論理を編み出さなければなるまい。その為には、現在、この植民地で一般に膾炙しているアメリカ流の価値観・或いはヨーロッパ流の価値観総てを再検証し、全地球の全生物にとって未来を夢見ることのできる理論の構築と現実的に何は出来、何はできないかのシュミレーションを構築することを始めねばならない。先ずは、この程度の組み立てを予めしてのち、初めて我々は世界に対して堂々と自らを主張し、その正当性を他国、多民族に問いかけることが可能となろう。問い掛けられた彼ら自身が自らの問題として捉えられる形で。

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    2016/02/22 22:51

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