満足度★★★★★
ワチャワチャしてザワザワする魅力満載
虎の穴だな。あしたのジョーもチラリと見えたけど、愛の鞭、いや、愛とムチを観た。それにしても、安藤聖さんの魅力満載で溺れる。立ち姿を見つめる客席の視線がサクラ色だった。彼女の素敵で大きな口に、みんな呑み込まれてしまったな。惚れたな。●安藤聖さんの魅力。スタイルの良さも美しさも言わずもがな。加えて、あの感情をデフォルメした表情がクセになる。決して自然な演技の女優さんではない。ちょっと濃い表現の毒が全身を痺れさせる。中毒性がある。観終わった瞬間におかわりが欲しくなる。●人間の欲望は果てしない。みんな大きな葛篭が欲しい。大きいもの強いものに抗いながら惹かれるという原理。嫌悪しながらも、憧れる。それも真理。●一見、格好良さそうな口説き文句。それをひっくり返して甘味を破壊し、破滅の物語を展開させる作演出の福原充則さんのセンスに脱帽。ただ、つかこうへい『飛龍伝』もそうだが、弱い男が強い男にオンナを差し出す感じはザワザワする。苦しくなる。